2004年2月15日〜2月21日

伊藤 望




大学を卒業後、1年間出版社で編集の仕事に携わり、その後広島で私学の国語教員となりました。
恥ずかしながら、僕が教員になったのはほかでもない、田原先生の影響です。あの国語の授業に魅了されたことが大きな理由です。
もう一つは、一生ソフトテニスと関わりをもちたいという思いがあり、教員になればクラブ顧問としてテニスができるというふざけた理由もあったのですが(笑)。
生徒という立場であったころの、教員に対するものの見方と、実際に教員になってからの思いは当然ですがかなり変わりました。

教員はまず、「なんでも屋」にならなければいけないと思っています。
教科指導をこなすのは当然のこと、教壇という舞台で様々な人間を演じる役者、傷ついた生徒をフォローするカウンセラー、教室が汚れていれば掃除屋にもなります。修学旅行があれば、その基本的な旅程を企画するツアコンにもなりますし・・・数え上げればキリがありません。飽きっぽい性格の自分が8年間も教員という職業でメシを食ってきたのは、常に様々な種類の仕事があり、毎日が決してルーティンワークで終わらないからなのかもしれません。
また、30を過ぎた自分にとって、私学教員であるということは、学校経営の面でも常に意識を持っていなければならないと思い、そういう意味では経営者的なものの見方も必要でしょうね。
とにかく編集者から転職をし、まさに「天職」を得たという感じで、毎日を楽しんでいます。

もちろん、8年間の教員生活は楽しいことばかりではありませんでした。教員になりたての頃は、血気盛んで生徒とも随分やり合いましたし、不登校の生徒も何人も抱えました。その中で、いろいろな学びをさせてもらっている、そんな気持ちです。
これは教員に限らないことだと思いますが、生徒に魅力を感じてもらう先生になるには、まず自分自身が人生を楽しむことだと思っています。
自分は趣味の少ない男ですが、テニス、バイク、写真撮影、サックスなど興味のあるものにはとりあえず首を突っ込んでいくようにしています。
添付した写真は、現在の赴任校の文化祭で、生徒と事務職員と私の3人で楽器演奏したものです。サックスを人前で吹くなんて、聴衆の皆様にはさぞ迷惑だったことと思いますが、まぁとりあえず楽しんでみようという気楽な気持ちで出演してみました(実力は下の下です)。

とりとめもない話をしましたが、「今週の週番」のリレー走者として原稿をお送りします。

追伸 余談ですが、同業者(教員)の方、ぜひ「92会 教員の部」を作りませんか?


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